資金面で苦労する中小企業にとって是非とも活用したいもののひとつが助成金です。知らなかった、難しそう、面倒なのでは・・・様々な理由で活用できていない方がいらっしゃるかと思います。この記事を読んで、ぜひ申請してみてください。※今回はあくまで中小企業向けの簡単な記事です。
1.助成金とは
国や地方自治体から支給される原則的に返済不要な支援金のことです。一般的に厚生労働省の所轄で、条件を満たし所定の様式に従って申請を行うことでほとんどの場合どんな会社でも助成金が支給されます。
主に雇入れや能力開発など雇用・ヒトに関係している助成金が現在では50種類程あります。
参考URL:厚生労働省「事業主の方のための雇用関係助成金」
助成金申請の5つのポイント
①情報はWebでチェックする
助成金の制度は頻繁に変わるのでWebで情報を確認するのが重要です。
②申請の受付期間に注意する
助成金の種類によって受付期間は数週間~数ヶ月と様々です。申請するにも時間がかかることがあるので早めに準備をしましょう。
③支給要件を満たす
要件を満たしていなければどんな助成金も受け取れません。どんな要件があるのか必ず確認しましょう。
④助成金を受け取ることにこだわりすぎない
要件を満たすことにこだわりすぎて組織体制を変えるなど、本来の仕事に影響が出てしまうのでは助成金をもらう意味がありません。
⑤助成金は一括で受け取れるとは限らない
種類によりますが、助成金が数年のあいだに複数回に分けて支給されるものもあります。きちんと確認を行い助成金に頼りすぎないようにしましょう。
※助成金を正しく使用しているか事後審査がある場合があります。
補助金とはどう違うの?
資金調達の手段として助成金の他に経済産業省所轄の「補助金」があります。簡単にまとめると、このような違いがあります。
返済義務
融資とは異なりどちらも返済する必要はありません。
支払時期
どちらも後払いです。例えば、創業にかかる経費の1/2が支給される種類の助成金・補助金があった場合、200万円かかる予定だから最初に100万円だけ用意すればよい、というわけにはいきません。申請してすぐに支給されないので全額用意しましょう。
審査
助成金は条件を満たしていればほとんどの場合審査無く受け取れますが、補助金を受けるためには条件を満たすだけではなく審査が必要になります。
申請期間
助成金は比較的長めに設定されていますが、補助金は募集期間が短いものが多いです。
採択件数
助成金は予算がある限り何社でも受けられますが、補助金は採用される社数に限りがあります。
2.助成金の紹介
ここでは比較的難易度の低い助成金をご紹介いたします。
助成対象期間とは、助成金が支払われる期間です。助成対象期間 1年 30万円×2期 と記載されている場合、申請してから半年後に30万円、一年後に30万円というように2期に分かれて支給されます。
特定就職困難者雇用開発助成金
母子家庭の母、高年齢者や障害者等の就職困難者をハローワーク等の紹介により継続して雇用する労働者として雇い入れることで受けられる助成金です。ただし、支給対象期ごとの支給額は対象期に対象労働者に支払った賃金額を上限とします。
トライアル雇用奨励金
職業経験、技能、知識等から安定的な就職が困難な求職者をハローワーク等の紹介により一定期間(最長3ヶ月)試行雇用することで受けられる助成金です。
最後に
まだまだたくさんの助成金があります。知っているのと知らないのとでは大違いです。会社にぴったりな助成金を見つけましょう。